猫とパグ犬、アオムシ二匹と行くコンカン小さな旅

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目的地の宿、Mahua Bagh(まふあ・ばーぐ)は、
ムンバイの半島を抜けてゴア方面に南下するルートを途中で海岸沿いに外れ、
少し南に下ったところにある。
わかりやすい道とは言えず、標識なども、現地語で書かれたものが、
「うーんどっちだろう……」と迷った末に曲がったあと、答え合わせ的に
出てきたりする不親切なものばかりで、着いてみると
「よくこんなとこ自分たちだけで来られたな~」と感慨深くなるような、
辺鄙な場所にある。
実際、最後の1キロは未舗装道路で、あまりに大きな石がゴロゴロした道に
牛車のつけた轍が深く刻み込まれているため、
どんなに慎重に進んでも、車体の下を「ごろごろっ」とこする音をさせずには通れず、
帰路では車の調子はかなり怪しいものになってしまっていた。

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敷地内には400本以上のマンゴーの木のほか、様々な果樹が生えている。
部屋のすぐ裏手には、チークーというマハーラーシュトラ特産の果樹が生えていた。
干し柿のような甘ったるい味でどうにも好きになれないのだが、ゴンさんは好物。
「鳥がつついた跡のある実か自然に下に落ちた実しか熟れないのであります」と
スディープくんからちょっと不思議な説明を受けた。
未成熟のものを取って追熟させようとしてもダメで、正しいタイミングで収穫し
熟させねばならない、ということかと思われる。ゴン撮影。

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「アウラ」と言っていたのでピンと来なかったが、それはどうやら
ビタミン豊富な果実として知られる「アムラ」のマラーティー語だった。
取ってくれた小さな小さな実は渋くて酸っぱく、おかわりは遠慮した。

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朝ご飯がなかなかできず、卵をバイクで買いに行った様子。
「めんどりは卵産んでくれなかったんですか?」と聞くと、
「この国産鶏(देसी मुर्गी Desi Murgi)の卵は、食べると身体がとても熱くなるのでお客さんには出していない」とのこと。

マフアーの庭、という名前を持つこの宿は、海岸沿いの丘に立つファームハウス。
犬が二~三匹と、にわとりが数羽、いつもそこらをウロウロしている。
食事には、広大な敷地のなかで採れた野菜を料理して出してくれる。
宿泊客担当のスタッフはわずか二名だが、その日の客は我々のみだったため、
頼まないのに朝食前にお茶とビスケットを出してくれたり、
暑いなか散歩から帰ってきたら「レモン水でもいかがですか」とよく気のつく、
しかも自ら楽しんで仕事をしている居心地のいい人たちであった。

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ビーチへの散歩の案内をしてくれた若いスタッフのスディープくん。
ゴンが夢中で砂浜で遊ぶあいだずっと、犬のジプシーと戯れていた姿が爽やかであった。

今回の小旅行にはスペシャル・ゲストがいた。
いつも留守番役の三毛猫、春ちゃん。
御年十五歳の重鎮だが、その美貌一向に衰えず、
お元気であらせられるので、ひとつチャレンジしてもらうことにした。

移動中の車では終始鳴き続けの春さんであったが、部屋に着くとわりとすぐに落ち着き、
散歩や食事から部屋へ帰るとリラックスしてベッドに横たわっていた。

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しかし、宿の飼い犬とガラス越しに対面し、唸り合う……という危機も何度か訪れた。

鉢植えのカリーパッターについていたのを取って飼い始めていたアオムシも同行。
最初は三匹(大きいのから順に、ダン、パフ、コフィ、とゴンが命名)だったのが、
ダンがゴンの友人にもらわれていき、パフとコフィの二匹になっていた。
生え放題に生えていたカリーパッターをもらってきた。
二匹とも新鮮なのを元気にパリパリ食べていた。

スタッフに頼めば、船に乗るアレンジもしてくれる。アレンジ……というか、
そこらへんにいる漁師に「おうぃ乗せてやってくれい」と声をかけてくれるのである
(前日までに頼んでおくと、漁船ではなく、観光客用のモーターボートが来るらしい)。
かなりラフな漁船で、座るところもなかったが、まず川を遡ってマングローブ林を見せてくれ、
そのあと海に向かい、どんぶらどんぶらと揺れる荒波の漁船ライドを楽しませてくれた。
しかし陽射しの強さが半端なく、じりじりじりじりと焼け焦げてしまった。
日焼け止めを塗っていなかった後ろ首筋などが数日痛いことになる。
三人で 500Rs(約670円)お支払い、満足ボートライドでした。

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これが漁船。ドッドッドッド……というエンジン音がたのもしい。

マフアー・バーグはナンダガーオン・ビーチというまったく人に知られない砂浜に近かったのだが、
すっかりビーチ遊びにハマったゴンさんのため、帰り道にカーシド・ビーチという
もう少し名の知られたビーチにも寄り、そこで春さんも海辺に初挑戦してもらってみた。

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初めて砂浜に足を下ろす春ちゃん。
見渡す限り海と砂浜しかない。隠れ場所がない。
絶え間ない波の音。濡れた砂の奇妙な感触。

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途方に暮れて鳴き続ける春さん。陽射しも厳しいので、ゴンさんに早めに切り上げてもらい、帰路に就いた。

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アリバーグより少し南、人口の蓮の池があった。インドの国花なのに、この大きなピンクの蓮華は見る機会が少ない。

強い陽射しにくたびれた身体を、大渋滞の長時間ドライブが待ち受けていた。
行きは道に迷いながら五時間、帰りは七時間近くかかっただろうか。
ガネーシャ祭の始まりを三日後に控えた金曜日、家にガネーシャを迎える準備に忙しい時期。
ガナパティを載せたトラックや、発泡スチロール製の飾り祭壇を運ぶバイクが数多く見られた。
みんなくたくたになった、よい休暇でした。

6 Responses

  1. フミエヴェッ子 2013年9月10日 at 2:57 PM | | Reply

    素敵素敵素敵〜〜〜!!!!このホテルめっちゃすてき、こんなとこに住みたい。。。
    春さん、めちゃくちゃカルチャーショックだっただろうね。若返るかもよ。ムンバイでいっぱいオハナし聞かせてほしい!リゾートしたいぃ!

  2. 【MotiDD】 2013年9月11日 at 12:08 PM | | Reply

    あっフミエさま。ありがとう! 出たな「住みたい」。一泊6000Rs三食お茶つきです。ヴェッ子さんもろとも連れてってあげるから、日本で荒稼ぎしてきてくれ。本当に、猫の似合う素敵なリゾートだったのよん~

  3. おじじ 2013年9月11日 at 12:36 PM | | Reply

    このブログ、移転したんですね。
    いつも拝見させていただいています。

    何しろ、ナビムンバイに長期出張で訪れる頻度が増えてきました。
    今は一ヶ月ですが、次回は抑えて二週間かな。

    ナシックへは納入業者を訪ねて行きましたが、スーラワインの話がちゃんと出たので、ブログの記事を思い出しました。

    こちらの現状が分かりかけてきたら、旅行したいですね。
    記事を楽しみにしています。

  4. みみ 2013年9月11日 at 5:57 PM | | Reply

    百聞は一見にしかず、写真で見ると雰囲気が良く伝わってきますね。
    なかなか行き帰りが厳しかったようで、お疲れ様でした。
    自分ではなかなか行けないけれど、こうしてまたいろいろ見せてください。

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